市場環境

日本国内の衣料品・身の回り品市場(衣料品、靴、履物、和洋傘類、鞄、トランク、ハンドバッグ、裁縫用品、宝石、貴金属を除く装身具等が対象)は2016年においては約13.5兆円規模であり、そのうち広義のファッションEC市場は1.5兆円程度となっております。(矢野経済研究所、経済産業省から発表される商業動態統計調査・電子商取引に関する市場調査等をもとに当社推計)。ファッション小売市場全体の成長率は低い状態で推移しているものの、EC市場に限定すると年率10%近い成長が続いています。しかしながら、ファッション小売市場全体に占めるEC市場の割合(以下、EC化率)は、欧米では15~20%になっている中、日本においては未だ10.9%程度に留まっていることから、成長余地は多く残されていると考えられます。

従来、当社ではこのファッションEC市場をラグジュアリー、ミドル、マスボリュームの3つの領域に分類して考えておりましたが、昨今の消費者価値観の多様化を踏まえ、更にそれぞれの領域を細分化した上で、当社のターゲット市場の明確化を図っています。具体的には、ラグジュアリー領域をプレミアムラグジュアリー・アクセシブルラグジュアリーに、ミドル領域をアッパーミドル・ローワーミドルに、そしてマスボリューム領域については当社の判断基準におけるファッション性の有無でそれぞれのセグメントに分類しております。

この中で、当社はこれまでアクセシブルラグジュアリー、アッパーミドル、ローワーミドルのセグメントに軸足を置いて出店ブランドポートフォリオの構築を進めてまいりましたが、多様化する消費者ニーズに応えるため、引き続きこれらのセグメントを中心に据えつつも、ファッション性の高いマスボリュームブランドの出店についても積極的に誘致を進めております。

当社のターゲット市場を上記のように拡大して考えた場合、対象となるファッション小売市場規模は10.5兆円前後、同EC市場規模は約1.2兆円(EC化率11%弱)になると推計しております(矢野経済研究所、繊研新聞社、Roland Berger社、Bain & Company社のレポート等及び商業動態統計をもとに当社推計)。

当社が従来ターゲットとしてきたセグメント(アクセシブルラグジュアリー、アッパーミドル、ローワーミドルのセグメント)においては、ファッションEC市場に占める当社の市場シェアは50%近くになっておりますが、アッパーミドル、ローワーミドルセグメントについては、消費者価値観の多様化・消費の二極化等により、小売市場規模が縮小傾向に向かっていることを考えると、前述のような隣接セグメントの対象消費者の取り込みは、当社の目指す成長スピードを維持していく上では必要不可欠であると考えています。一方で、当社が現在想定しているターゲットセグメント(アクセシブルラグジュアリー、アッパーミドル、ローワーミドルに加え、ファッション性の高いマスボリュームのセグメント)のファッションEC市場規模が約1.2兆円であるという推計結果をベースに考えると、当社の市場シェアはまだ20%前後ともいえます。当社サイトのブランディングに細心の注意を払いつつ、ターゲットセグメントの裾野を徐々に広げていくことで、特定のセグメントの成長トレンドから受ける影響を緩和すると同時に、更なる成長機会を確保していく所存です。

*市場シェアの推計にあたり比較する当社の自社数値としては、2017年1月~12月の期間における商品取扱高累計額を用いております。

中期目標

当社グループは、消費者、ブランド双方にとってより利便性の高いファッションECのインフラ及びファッションに特化したインターネット・メディアを構築し、市場シェアの拡大のみならず、自ら衣料品・身の回り品市場におけるEC化率の上昇を促進することで、市場規模の拡大にも取り組んでまいります。 また、ファッションEC市場に軸足を置き、ZOZOTOWN事業の拡大を進める一方、新たな取り組みとしてプライベートブランド事業や広告事業等を推進し、様々な事業領域への展開も加速させてまいります。 上記に基づき、2021年3月期において年間商品取扱高7,150億円達成を目標に、当社グループ一丸となって挑戦していく所存です。

中期経営計画について